唐突ですが、選択的夫婦別姓ってご存知でしょうか?実は意外と昔から検討されている話題なんですよ!
詳しい歴史や制度については、法務省のサイトをご覧ください。
日本では今のところ夫婦が公式に別姓を名乗ることはできません。
たまにビジネス上では旧姓を利用されている方もいますが、正式名称としてはやはり夫婦の姓は同一にしなければなりません。
なので現行法で別姓を名乗りたい場合、内縁の妻(夫)・事実婚という形態を取ることになります。
似たような課題が同性婚にもあって、現行法では同性同士による結婚が認められていない地域が多いので、こちらも事実婚状態を選択せざるを得ない現状があります。
今回は、そんな選択的夫婦別姓について、25歳独身アラサー女が感じていることをまとめていきたいと思います。
世代や性別を問わず、この問題を考えるきっかけになれば嬉しいです。
それではいってみましょう!
選択的夫婦別姓は、何が問題なのか?
初めに、私がこの「選択的夫婦別姓制度」について見聞きした時に感じたことは、
別姓を選びたい人が選択できるようになるなら、手続きとかしなくて良くなるからいいな!特に女性にはウケるんじゃない!?
こんな感じです。
でも、女性議員がこの制度に反対派の方も多くいらっしゃるというニュースを耳にして、驚きました。
さらに新聞でも、意外と男女関わらず反対派の方がいるんだな〜と思いました。
記憶が定かではありませんが、多少女性の方が賛成派が多いイメージ。特に若い世代は賛成派の方が多そうです。
じゃあどうして反対派なのか?というと、例えばこんなことが懸念されているようです。
- 家族の絆が損なわれてしまう
- 子供がかわいそう、学校でいじめられるかも?
- 戸籍制度の廃止を目論む人の陰謀
これらの理由について、みなさんはどう思いますか?
私は正直なところ、余計なお世話だなと思いました。それぞれの家庭がどちらを選択しようと、正直どちらでも良いことです。
だって、うちはうち、他所は他所。
必ず別姓にしなければならないというのは不自由ですが、同じくらい同性にしなければならない制度も窮屈なはずです。
では先に挙げられた懸念事項について、検討していきましょう。
家族の絆が損なわれてしまう
まずはこの問題についてですが、「家族の絆」なんて目に見えないものを、一体どうやって尺測れば良いのでしょう。
たとえば両親が離婚して別姓になったからといって、家族の絆がなくなるかというと、そんなことはないと思います。家族は家族だもん。
そもそも同姓にすることで家族の絆が生まれるなら、離婚する夫婦はもっと少なくなりそうなものですが、今は結婚した夫婦の3組に1組が離婚する時代です。
これが夫婦別姓が認められた後に離婚率が倍に増えたなら相関もありそうです。でも、そんなことが起こると、本当にお思いですか?
私がいつか結婚したとして、別姓を選んだから関係性が悪化するとはどうしても思えないんです。
少なくとも私は、同じ苗字になりたくて結婚することはありません。
だって手続き、すごく面倒そうだし。役所は平日じゃないと空いてないわ、クレジットカードから各種氏名登録を全て更新しないといけないわ、考えるだけで大変です。
バタバタしている横で何もしない旦那が目に入ろうものなら、一発お見舞いしたくなるくらい腹立たしいです。何でこっちばっかり?ってなりそう。
同じ苗字を名乗りたいと思っていない人にとって、同一姓になるための手続きはただただ負担でしかありません。
しかも同一にする理由が「家族の絆」とやらが損なわれるという理由なら、その絆が損なわれる根拠を明確に示していただきたいですよね。
少し脱線しますが、たとえば私の彼の苗字は、私の名前に似合いません。
語感というか、響きがよくないんです。もし私が彼の姓で生まれてきていたら、私の名前は別のものになっていたと思います。
そりゃそうですよね。生まれた時と姓が変わるんだもん。
一方で、姓を変えても中身は何ら変わりません。それなら姓の変化によって性格が変わるということは無いのでは?
私は今の苗字に強いこだわりは無いものの、全体のバランスを考えた時に今の苗字の方がバランスがいいし、すでに今の名前で取引先に名前を覚えてもらっています。
そう考えると、やっぱり別姓にすることで家族の絆が損なわれる明確な根拠が無い限り、別姓を選択できないデメリットの方が強く感じます。
夫婦別姓の子供は、学校でいじめられる?
次は「子供がかわいそう」問題について。個人的に、「可哀想」という言葉は嫌いです。
「可哀想」って、すごく人を見下した価値観の押し付けだと思うんです。
可哀想なのはその人の想像力が欠如した考え方であって、可哀想かどうかを決めるのは自分自身です。
そして自分が可哀想と思うなら、自分のことはいくらでも変えることができます。
私は自分のことを可哀想だと思ったことは無いので分かりませんが、何かができなければできるようになるまでやるか、すっぱり諦めて人に任せます。
たとえば私にいつか子供ができて、誰かに「夫婦別姓なんて可哀想だ」と言われたとします。
私はきっと、子供に問うでしょう。「あなたは自分が可哀想だと思う?」と。
そしてこれは想像でしかありませんが、本人(子供側)はそんなこと気にしないんじゃないかと思います。
それより「可哀想だ」と言われたことにショックを受けるかもしれません。
さらに子供が大きくなって、夫婦別姓が原因でいじめられていたらどうでしょう。
「夫婦別姓なんてしなきゃよかった」と嘆くでしょうか?
答えはきっとノー。
そもそも理由が何にせよ、いじめはいじめる側が100%悪い問題です。いじめられている側に非はありません。
私自身、軽いいじめに遭ったり、妹がいじめられていたことがあります。
私は小学校卒業間近のタイミングだったので、学校では本を読んでやり過ごしていました。
この時、いじめのことを父に相談しましたが、その時に言われたことは「学校に行きたくなければ、行かなくても良い」ということだけでした。
なぜいじめられているのかとか、原因は私にあるんじゃないか、学校には必ず行きなさいなどとは全く言われませんでした。
妹からいじめのことで私に相談があった時も、私が妹を責めたことはありません。
だって、いじめられている側が責められることじゃないから。
少し話が外れましたが、夫婦別姓の子供だから可哀想ということはないし、いじめの対象になっても仕方がないということはありません。
むしろどんな選択をしようと尊重されるよう、世の中が変わっていくべきです。いや、私達の世代で変えましょう。
夫婦別姓は、決して恥ずべきことじゃないんです。
戸籍制度の廃止を目論む人の陰謀説
最後はこんなトンデモ理由を取り上げます。ちょっと話が飛躍しすぎでは?
なぜ夫婦別姓を推進することが戸籍制度を廃止することに繋がるのでしょうか。そもそも戸籍制度にも問題はないのでしょうか?
たとえば2020年はコロナの影響を受けて政府から国民一人あたり10万円の支給がありましたよね。
でもこの給付金は個人一人一人ではなく、世帯主の口座に一括給付されました。
こうなると困ってしまうのがDV加害者が世帯主になっている世帯など、事情があって世帯主と関わりが持てない(持ちたくない)人達です。
大変な手続きを経て給付金を受け取れた方もいらっしゃったようですが、この煩雑な手続きは被害者側が行うもの。
世帯主は特別な理由がなければ男性がなるものとされてきた弊害が、こんなところに現れています。
個人的には、夫婦別姓を選択できる制度には賛成しているものの、戸籍制度はデメリットがありつつもメリットもある制度なので、特に廃止を希望していません。
たとえ夫婦別姓が容認されたとしても、戸籍上でも別姓を認めれば良いだけです。
苗字が揃っていないということは、やはり大した問題ではなさそうです。
夫婦別姓にメリットはあるの?
では次に、夫婦別姓のメリットについて考えていきたいと思います。
ざっと思いついたことを挙げてみます。
- 姓を使い分けることで切り替えができる
- 苗字変更に係る諸手続きの負担を軽減できる
- フルネームを変えたくない事情がある人同士も結婚できる
- 二人の苗字をどちらも無くさずに残しておける
では一つずつおさらいしていきましょう。
姓を使い分けることで切り替えができる
たとえば夫婦別姓を選択した共働き夫婦が子供には夫の姓を持たせた時、学校関連の集まりでは妻が夫側の姓に合わせて名乗るとします。
しかしひとたび妻が出社すれば、そこでは自分の旧姓をオフィシャルに利用する。
夫婦別姓になるとこんな工夫ができるんじゃないかと思っています。
これなら立場によって呼び方を変えられるから、自分のモードも切り替えやすくなりそう!
学校の先生の立場からすると親子の苗字が揃っていないと組み合わせで覚えるのが大変になってしまいますが、個人的には子供側の苗字に合わせてこちらが対応すれば良い話だと思います。
もしくは妻の方が子供関連の集まりに参加する予定なら、子供の姓は妻側に合わせるとか。
現在もビジネス上では旧姓を利用する女性もいらっしゃいますから、立場によって姓を使い分けること自体はそんなに難しくないのではないでしょうか?
苗字変更に係る諸手続きの負担を軽減できる
私は夫婦別姓の1番のメリットはここにあると思っています。
私はこれが嫌すぎてちょっと結婚をためらう気持ちすらあります。
個人的には面倒な諸手続きを分担できるなら変更することもやぶさかではないのですが、本人による変更申請が必要な場合がほとんどですよね。
私、そんなことで会社を休んだり、あちこち奔走したくありません。
もしそれで結婚が白紙に戻ったとしても、そんな器の小さい人とは結婚しなくて正解だと思います。
その場合は相手の苗字に変わるのが嫌なわけではないことや、自分のアイデンティティを守りたい気持ちを丁寧に説明します。
そうやって話し合って出した結論であれば、どんな形であれ受け入れられる気がします。
やっぱり選択肢があり選べる状態であるということ、これが重要と感じますね。
フルネームを変えたくない事情がある人同士も結婚できる
たとえば学者同士など、名前を変更することで過去の論文実績がなくなってしまうといった事情で姓を同一にできない方は現行法の元で婚姻関係を結ぶことはできません。
でも、職業によって結婚できないなんてナンセンスじゃない?
どんな職業に就いていようと、愛する二人であることに違いはありません。
そんな人達が自分の職業を気にすることなく婚姻できるようになれば、より自由で幸福な世界になると思いませんか?
そして何度でも言いますが、他人が夫婦別姓を選択することで周りに悪影響はありません。
影響が出るとすれば、別姓をよく思わない方達から心ない言葉を浴びせられる可能性があることくらいでしょうか。でもそれはいじめと同じで、被害者に非は一切ありません。
二人の苗字をどちらも無くさずに残しておける
最後に、個人的に意外と気になっていた「片方の苗字が喪失する」問題に触れていきたいと思います。
個人的には今の苗字を残したいというより、彼の苗字より私の苗字の方が名前とバランスがあっているから変えたくないという気持ちです。
ただいざ結婚して相手の苗字に変わるとなると、それはそれで寂しくなる気がします。
なんせ20年以上付き添った苗字ですからね。簡単に捨てられるものではありません。
しかも私の家は姉妹なので、これまでのセオリーに倣って二人とも嫁入りしたとすると、後世に私たちの旧姓は残せないということになります。
やっぱり、何だかそれも寂しい気が、、。できるなら自分の苗字も残しておきたいというのが本音です。
個人的に自分が亡くなった後はどうでも良いですが、自分が生きている間は今の苗字も使っていきたい想いがあります。私の苗字、たまにカッコいいって褒めてもらえるし。笑
そう意味でもやはり、夫婦別姓が選べる状態にしておくことは、良いことなんじゃないかと思えます。
まとめ:夫婦別姓も悪くない!幸せの形は人それぞれ
以上、いかがだったでしょうか?
今回は最近話題の選択的夫婦別姓について、25歳独身女の視点から分析してみました。
ちなみに私は夫婦別姓賛成派で、私が結婚するタイミングで夫婦別姓が選択できたらそうすると思います。
なぜなら、私はパートナーと姓が別々になってくらいで終わるような薄っぺらい関係を築かないから。
むしろ別姓がきっかけで揉めるような相手とは、結婚しない方が私は幸せです。
みなさんはどう思われましたか?これまで考えたことが無かった方も、これを機に検討するきっかけになればとても嬉しいです。
外野にどう言われようと、常に自分達にとってどんな形がベストなのかを探していけるといいですね!
それでは今日も1日、はりきっていきましょう💓
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